販売の天才たちがいました。
このネズミとりの謬論に惑わされて、1920年代のフォード・モーターから戦後のテキサス・インスツルメンツにいたる世界の大企業の多くは、消費者の必要に対する敏感さについて学ぶことができず、おかげで成功はかなり遅れました。
こうした企業ではエンジニアが支配権を握り、どのような事業でもその成功に欠くことのできない利他的な面、つまり他人の反応に対して敏感に対応するという面での開発を怠っていたのです。
工業の年代記のなかでその功を称えられる創造的人間には〈内部志向型〉が多いが、彼らにしても自分自身あるいは同僚以外のものに向けるいわゆる〈外部志向〉の共感や好奇心を欠いていては何もなしえないのです。